
Aoi Takabatake
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高畠 亜生
AOI TAKABATAKE
作曲家
シンガーソングライター
琵琶語り
特に近年は、これまで学んだ西洋の作曲技法を凌駕し、日本の伝統芸能や音楽、ヨーロッパの声楽を主体とした中世、教会旋法を主体にしたルネサンス音楽、世界の民族音楽などに目を向けて、独自の旋法を発見して創作に生かしている。
また日本の伝統音楽である能の謡や音楽、琵琶語り、仏教音楽や声明、近世邦楽などを深く学び、日本の文学と音楽の結びつきからヒントを得て、日本語の古文や和歌、歴史にも興味を持って研究の幅が広がっています。
地球とそこに長く住む人類と民族、自然との調和など、あらゆる関係性から生まれた音楽という文化を通して、知り得る喜びは膨大で一生では知り得ない程である。与えられた命のある限り、独特の世界観を表した自らの新しい音楽語法を喜びと共に研究して、創作に取り組んでいる。
また、ピアノ弾き歌い、琵琶弾き語りなどを通して、「創作」「作曲」「即興」「演奏」の関連性を両方の立場から体験しつつ「音楽の創造性と霊感」を模索している。
今まで日本人として何の違和感も持たず、幼少から西洋楽器や音楽を学び作曲演奏活動をしてきたが、ここ最近は日本人作曲家として、真に日本の新しい音楽を創作していくこと、また創作した音楽の本来有るべく姿は自分の所有物ではなく、我が手を離れ日本人の心の財産になることだと思っている。
私の魂から紡ぎ出された歌や詞や音楽が一曲でも、これからも人々に愛されながら歌い継がれていって欲しい、そして、人々の喜びや悲しみに寄り添いながら、この世に残ってくれたなら・・・もう他に何も要らないと思っている。そんな秘かな願いを胸に秘めて、日々、心を込めて愛の歌や音楽を弾き語り、創作していきたいと願っている。 ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
東京生まれ。1歳頃から言葉よりも先に歌を覚えて、うたうのが何より大好きな赤ちゃんでした。朝から晩まで一日中、日本や世界中の童謡、フォークソング、演歌まで、ラジオで聞いたクラシックの器楽曲もオーケストラ曲も、TVのコマーシャルソングもあらゆるジャンルの歌や音楽を、今は遠いパリに住む双子妹と一緒に歌っていた。
6歳よりクラシックピアノを習い始めると初めてみる楽譜の音符達に興奮して、今度は一日中飽きもせずピアノを弾いてました。高校は都立の普通高校でしたが、アンサンブルをしたくてブラスバンド部に入り、はじめてのトロンボーンやトランペットなど金管楽器に夢中になりました。
同時にイタリア歌曲など西洋クラシックの声楽を学び、さらに音楽の深淵部分を知りたくて、高校三年より西洋音楽の和声法や対位法、作曲技法を芸大元副学長・名誉教授である20世紀を代表する日本の重鎮天才作曲家、野田暉行氏に師事。人より遅く習い始めた和声法や対位法やフーガの勉強は通常の10倍の速度で勉強、その甲斐あって、東京藝術大学作曲科に最優秀の成績で入学、ひたすら勉学に勤しみ首席で卒業後、1997年大学院修士課程を修了。
学内に於いても木曜コンサート、モーニングコンサート、卒業演奏会等にいずれも優秀作品として作曲作品が選出され、当時の明治安田生命クオリティー財団より学内における最優秀成績者に贈られる奨学金を授与。
イタリアの第15回T・I・M国際コンクール作曲部門で最上位受賞。第6回奏楽堂日本歌曲コンクール作曲部門入選。第16回東京国際室内楽作曲コンクール第3位(1位なし)等受賞。作曲や編曲作品は国内外で委嘱され、歌曲、室内楽、管弦楽、協奏曲、合唱、邦楽、劇場映画、ポピュラー音楽、演劇音楽など、これまでジャンルを問わず多数の作曲に挑戦。
2008年、北京オリンピック記念事業音楽会に於いて【天空飛翔~尺八と弦楽オーケストラ】は中国国家管弦楽団により中国国家大劇院にて初演され好評を博した。2009年はソウルでチェンバロとヴィオラ・ダ・ガンバのオリジナル曲の初演。2016年、パリ東洋ギメ国立美術館大ホールにて「天橋立~尺八と箏のための」を世界初演して好評を博す。近年は日本国内のみならずアジア及び欧州で作品発表や演奏を行う。
また、これまで東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団、神奈川フィルハーモニー管弦楽団等を始め、多くのプロオーケストラや室内楽団体で文化庁主催等で管弦楽編曲等を多数行ってきており、独創的編曲が好評。2019年秋は在ベラルーシ日本大使館主催 第7回「ベラルーシにおける日本の秋」(9月末~11月末)に2017年より毎秋招聘 尺八家のパリ在住双子妹 桂が、モギリョフ市ギムナジウム芸術学校で開催された音楽祭での演奏会で「日本とベラルーシ民謡によるメロディー~歌、尺八・合唱・管弦楽による」の作曲を担当、尺八、歌、音楽院の少年少女達の合唱およびオーケストラの演奏は、音楽院の先生方の熱烈な賛辞を得た。またベラルーシTVニュースでは「ベラルーシと日本の真の文化交流」として大きな話題となり、ベラルーシ国民へ高い関心と好評を持って迎えられた。
それに伴い2020年秋は双子ジュメルで招かれ、新たな日本とベラルーシ民謡のオリジナル編曲を、ロシア民族楽器と日本の伝統楽器である尺八と琵琶語り、ピアノ弾き語りなど融合させて、独自の編成で創作演奏する予定。
近年はさらに独自の創作音楽を追求するべく日本の伝統芸能を深く体験型で学んでいる。
2017年より能楽を宝生流シテ方 藤井雅之師(重要無形文化財総合指定保持者)と藤井秋雅の両氏に師事。2015年より薩摩琵琶錦心流 古澤史水に師事後、2017年より薩摩琵琶鶴田流 榎本百香氏に師事。作曲活動の他、自作戯曲の琵琶やピアノ弾き語り奏者としても活動中。2020年秋はパリ日本文化会館、国外では唯一の能舞台(喜多流の狩野琇鵬氏がエクサンプロヴァンス市に1992年に寄贈された)、パリユネスコ大使公邸、アルメニア等で源氏物語「六条御息所」を題材にした自らの台本と作曲による新作を初演予定。
これまでのシンガーソングライターとしての作詞の他に2018年からは新しい執筆活動も始めた。まず2019年に本格的な論文、「日本の伝統音楽と西洋音楽の伝承方法の比較研究」と題して大学教育研究紀要で2本発表した。また2019年11月は宝生会が発行している雑誌「宝生」で初エッセイが投稿された。作曲のみならず戯曲の台本や和歌創作も行い、2018年1月に「鶴の恩返し」、2019年「楊貴妃と玄宗皇帝」を自らの演奏や指揮で発表して新しい作曲家のスタイルとして注目を浴びた。
2005年より上野学園大学音楽学部の作曲・和声法・ソルフェージュ非常勤講師を勤め、2010年より同大学専任講師。付属音楽教室の作曲及びソルフェージュ・クラス主任も兼任。また同大学では作曲専門がないので、学生達に作曲や編曲、即興や弾き語り体験を是非楽しんで取り組んでもらいたいと、作曲・編曲サークル「下谷楽派」を開設、同大学には邦楽の専門や副科もないので、和樂サークル「音古知新」も開設して、日々学生と一体になりながら初心を忘れず、音楽を共に心から楽しむことをモットーに活動している。
また作曲技法の後進の指導も行い、たくさんの弟子を東京藝術大作曲科や他音楽大学に合格させている。教え子たちはそれぞれの才能を生かして華々しい活躍を遂げている。
これまでお世話になっている先生方。作曲を野田暉行、林光、音楽理論を島岡譲、尾高惇忠、西洋クラシック声楽を岡部多喜子、久保田美江、ピアノを竹本洋子、高橋高子、ポピュラー発声を川崎リヒロ、薩摩琵琶を古澤史水、榎本百香、能楽を宝生流シテ方 藤井雅之(重要無形文化財総合指定保持者)、藤井秋雅の各氏に師事。
パリJM(ジュメル・ミュージック)東京支部代表。 東京藤雅会、日本を代表する個性派作曲家グループ「21世紀音楽の会」、日本琵琶樂協会、各会員。東京国際芸術協会コンクール作曲部門審査員。上野学園大学音楽学部専任講師。